【レビュー】おすすめのイヤホン:IKKO OH10
IKKOの人気を博したIEM OH1のリバランスモデルです。公式には筐体の素材変更以外はアナウンスされていません。しかし音質は低域と中域の存在感が増しました。
ビルドクオリティ
IKKOのOH1のたかいビルドクオリティは、マイナーチェンジ版であるOH10でも同様です。Obsidanという別名が与えられているように、金属筐体の表面は光に照らされると黒曜石のようにキラキラと輝きます。
仕様など
OH10 Obsidian
http://ic-connect.net/%e8%a3%bd%e5%93%81%e7%b4%b9%e4%bb%8b/ikko-audio/oh10-obsidian/
ドライバー Knowles 33518バランスド・アーマチュア+10mmダイナミック(チタンダイヤフラム)
感度 106db
インピーダンス 18Ω
再生周波数帯域 20 - 40,000Hz
プラグ L型ステレオミニプラグ(Ф3.5mm)
ケーブル 2PIN着脱式コネクター 高純度銀メッキOFC銅線(1.2m)
音質
IKKO OH10の音響構造は、OH1と同じく、ダイナミックドライバーとバランスドアーマチュアドライバーを1基ずつ搭載したシンプルなハイブリッド構成です。すでに述べたように、公式にはチューニング変更についてアナウンスはなく、筐体材質の変更以外IKKO OH1との差異はありません。しかし、音質はより中域で豊かな音を奏でるようになりました。
低域はOH1同様、深掘り感があり、広く底で広がる鳴動があります。中低域の厚みはOH1より強調されており、よりどっしりとした印象を受けるかもしれません。しかし中域付近に向かってOH1同様引っ込んでいき、中域との混濁が避けられています。
中域は低域付近では凹んでいますが、中高域に向かって前面に出てきます。この調整によって、男性ボーカルよりは女性ボーカルが主役になりやすいでしょう。エレキギターやピアノの光沢は濃く、中域にディテールの明瞭感があります。
高域は中高域付近で強調が見られますが、高域に向かうにつれOH1より早くロールオフします。シンバルの金属光沢感や空気感を聴けばOH1と広がりに差があることに気づくでしょう。明るさはOH1に比べて抑えられています。
コストパフォーマンス
IKKO OH10はOH1よりやや高価に設定されています。素材変更に伴うコスト高を甘受できるかは、音質の違いをどれだけ肯定的に捉えられるかによります。OH1に比べて5000円以上高い価格設定は少し購入をためらわせるかもしれません。少なくともOH1とよく聞き比べてから購入することをお勧めします。音質には印象を変えるほどの十分な差がありますが、それでも価格差ほどの差があるかは難しいところです。
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