【レビュー】おすすめのヘッドホン:Audeze LCD-X

2019年6月21日

Audeze LCD-X
Audeze LCD-X
Audeze LCD-X Music Creator Special 平面磁界・全面駆動型ヘッドフォン SP771 100-LX-1015-00

AUDEZE LCD-Xはもはや伝説と言って良いヘッドホンです。NASAの材料工学に精通したエンジニアを採用して設立されたAUDEZEは平面駆動型ヘッドホンではメジャーなメーカーとして知られています。中でもこのLCD-Xはブランドの顔とも言って良い名機として多くのファンに愛されています。

ビルドクオリティ

平面駆動型ドライバーを内蔵したハウジングは大型の円形を形成しています。ドライバーを埃から守るスチールグリルはフェルトによって、さらに微細な粒子から保護されています。イヤーカップは頑丈で重く、女性には少し負担感があるかもしれません。

ヘッドバンドはスチール製のエクステンダーによって伸縮します。柔軟性に富んだ伸縮機構によって、頭部をなめらかに包み込んでくれるでしょう。

仕様など

形式 平面磁界・全面駆動式
マグネットタイプ ネオジウムマグネット
周波数特性 5Hz – 50kHz
最大出力 130dB, 15W
THD <1%
インピーダンス 20Ω
感度 103dB / 1mW
推奨電力要件 1 – 4W
ハウジング素材 アルミニウム(アルマイト加工処理済み)
イヤーパッド素材 Lambskin Leather
付属品 シングルエンドケーブル(2.5m)
6.3mm to 3.5mmステレオ変換アダプタ
Professional travel case シングルエンドケーブル(2.5m)
6.3mm to 3.5mmステレオ変換アダプタ
型番 100-LX-1015-00
JANコード 0819343011396
アスクコード SP771
発売時期 2017年 10月27日

https://www.ask-corp.jp/products/audeze/headphone/lcd-x.html

音質

AUDEZE LCD-Xは2基のマグネットを用いて薄いダイアフラム全体に均等に振動を加えます。これによって通常のダイナミックドライバーのわずかなしなりから発生する音の歪みを発生させずに正確な音を再現することができます。これにより音の解像度が高まり、音像を原音に忠実な形で表現できるのです。

低域の広がりと深さはまさに平面駆動型の魅力を存分に伝えてくれます。深い底から立ち上がってくる低域音はのびやかで、独特の解像度の高い印象を与える低域です。キックは速く、明瞭で正確なピッチを刻みます。その音は多くのヘッドホンよりもクリアで透明な印象を与えますが、それによって暖かみが失われることはなく、心地よい温度感を維持しています。

中域は低域の温度感を維持しつつ、とくに低域近くで広がりとディテールのある厚みを見せてくれます。これにより、弦楽やギター、シンセ、ボーカルに至るまで根元に確かな太みのある力強さが感じられます。そのため、音の立ち上がりは明確で、ぼやっと浮き上がる感じはなく、音の根元から幹の先に至るまで一つの樹木を形成しているかのように明確な音像を把握することができます。スピード感も良く、機敏さも充分に備えています。

高域は中域から静かに抜けていくようにセッティングされています。したがって音に派手さはありませんが、高音が適切にカットされることで、金管やシンバル、ドラムに明瞭な分離感が生まれています。

サウンドステージは非常に広く、詳細です。低域に優れた広大な空間が底に広がっています。頭の中にステレオセットを組み立てられているかのように、音は脳内を自由に広がり、まるであなたは狭い頭蓋から抜け出して音を聴いているような解放感に浸ることができます。

コストパフォーマンス

非常に高価な製品であり、コストパフォーマンスを語るのは難しいですが、少なくともあなたが定位感とサウンドステージを重視しているなら、このヘッドホンは安すぎると感じるかも知れません。

Audeze LCD-X

8.5

装着感

7.5/10

高音

8.5/10

中音

10.0/10

低音

9.5/10

コスパ

7.0/10

Pros

  • 良好な装着感
  • 広大なサウンドステージ
  • 豊かな中域
  • 深掘りされ、広大でクリアな低域

Cons

  • 値段が高い
  • 重い
  • でかい