【レビュー】おすすめのイヤホン:Westone B30

2019年9月4日

Westone B30
Westone B30
Westone ウェストン B30 ユニバーサルイヤホン 3バランスドアーマチュアドライバ IEM WST-B30

WestoneはWシリーズを2019年に一新し、W30は新たに低域モデルのBシリーズに含まれるWestone B30として生まれ変わりました。そのサウンドはどのように変わったのでしょうか。

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Bシリーズについて

Bシリーズの開発経緯については以下のインタビュー記事に詳しく書かれています。

クリス氏: まず一つには、Wシリーズの各モデル間が似通ってきていたという事情があります。たとえばW30とW40の違いについて、明確化するのが難しくなってきたので、しっかりと差別化を図ろうと考えたのです。

それから、現在オーディオファイルがプロ用に作ったイヤモニを買う傾向にあって、その理由の一つに「強めの低域特性」が好まれているということに気が付きました。そこでWシリーズでもっとも低域特性が強めだった「W30」と「W50」に着目したのです。

https://www.phileweb.com/interview/article/201904/08/651_2.html

ワイヤレスケーブルが標準で付属

さて、Westone W30からWestone B30に生まれ変わって大きく変化したのは音質だけではありません。新たに純正のBluetoothケーブルが付属し、ワイヤレス化が可能となりました。

しかしこの点は賛否を分けています。Westoneの純正ワイヤレスケーブルは決して品質が悪いわけでなく、よくできていますが、相応に値段が高いです。今回Westone製品に標準付属されることになって、当然のことながらパッケージ価格は大きく上昇しました。Westone W30の頃には40000円程度で買えたのですが、B30になって50000円弱の価格になっています。

Westoneのワイヤレスケーブルがほしい人にはこれはお得な値段に見えるのかも知れませんが、手持ちのワイヤレスケーブルや廉価なものを使いたい人、そもそもワイヤレスケーブルがいらない人には余計な出費を強いるパッケージになっています。

仕様など

入力感度 107 dB SPL @ 1mW
周波数特性 15Hz – 18000Hz
インピーダンス 30Ω
パッシブノイズ減衰 25dB
ドライバ 3バランスド・アーマチュア・ドライバ
3Wayパッシブクロスオーバー
ケーブル High-Definitionシルバーケーブル、Bluetoothケーブル
ケーブルの長さ 132cm/70cm
同梱品 B30 ユニバーサルフィットイヤホン
High-Definitionシルバーケーブル
Bluetoothケーブル
各種STAR™ Siliconeチップ
各種True-Fit™ Foamチップ
付け替え用フェイスプレート
デラックスジップケース

https://www.tekwind.co.jp/WST/products/entry_14506.php

ビルドクオリティ

フィット感でWestone製品に勝るフィット感を提供してくれるイヤホンメーカーは数えるほどしかありません。

装着感に関する限り、Westoneは王者と言っても良いでしょう。Empire EarsやCampfire Audioの目立つデザインに比べて、小さく耳に収まる主張の少ないデザインがWestoneの愛され続けている理由です。とくに女性の目には、その自然な付け心地と目立ちすぎないバランスはとても好ましいものに映るはずです。

そしてアクティブノイズキャンセリングを備えていないにも関わらず、遮音性は非常に良好です。

音質

低域モデルと言うだけあって、B30はパワフルな低域を持っています。

さて、この低域音は大きな議論の的となるかも知れません。明らかにWestoneは大きな一歩を踏み出しましたが、以前のW30のディテールとは大きく異なった、量感を前面に押し出す低域に困惑の色を隠せない人もいるでしょう。場合によってそれは音楽に濁りを加えてしまうほどです。以前よりパンチが重く衝撃が強く、インパクトが出たことは事実です。ロックやヒップホップではこのインパクトが良い方向で作用します。アコースティックな曲でも自然な暖かみを発揮し、たしかに上質な印象を受けます。ただ分離感は以前のWestone W30に比べると、劣る印象を受ける人が多いかも知れません。

中域はわずかに低音の影響を受けますが、Westoneらしい存在感と空気感、解像度が感じられます。清潔で広めのサウンドステージが実現されていますが、しかし、低域の調整のせいか少しステージングに苦慮している印象を受けます。定位感は以前のW30よりは明瞭性に欠けるかも知れません。

高域は鮮烈さのあったW30に比べて印象ががらりと変わって聞こえると思います。明るさは抑えられ、リラックスした音響になっています。この高域の控えめな表現は豊かな低域の暖かみとともに、ボーカルにマイルドなつややかさをもたらし、より目立たせますが、しかし、音場は少し暗い印象を抱かせるでしょう。Westoneらしい高い解像度を持っている高域ですが、高域に敏感な耳を持っていなければディテールを詳細に聞き取ることは難しくなっています。

コストパフォーマンス

Westone W30のファンにとって、B30は全く別物の製品です。以前のWestone W30が好ましく思えてた人にとって、より明るい高域チューニングを施されたWestone W40のほうが望ましい選択肢となるでしょう。B30は既存のWestoneファンに対してというより、新たな客層を獲得するために挑戦的に設定された製品のように思われます。しかし、BLuetoothケーブルを同梱した分だけ高くなっている値段設定によって、必要以上に敷居を高くしてしまっている印象を拭えません。

個人的な意見としては、WestoneはB30は付属品を減らしても、より廉価に提供すべきだったように思います。

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鮮烈な高域の音に目を奪われがちだったW30に比べると、B30の高域はマイルドで、むしろ中域の真ん中のほうに焦点が合うようになった。そのあたりはちょうど清潔感と温度感のバランスが良いところで、ほどよい解像度と密度感を味わうことができる。どちらかというとこの音響デザインは旧W40に近い感じ。私は旧W40の音作りがWシリーズでは一番くらいに好きだったので、この点はB30に好意的な評価を持っている。 一方

Westone B30

8.1

装着感

9.5/10

高音

7.5/10

中音

8.5/10

低音

8.0/10

コスパ

7.0/10

Pros

  • パワフルで厚みのある低域
  • 詳細な中域
  • 良好な装着感
  • 遮音性が高い
  • 女性ボーカルがきれい

Cons

  • 割高
  • 詳細さに劣る高域

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