【レビュー】おすすめの中華イヤホン:Shuoer TAPE

2020年3月15日

Shuoer TAPE
Shuoer TAPE
SHUOER TAPE コンデンサー(静電)型ドライバー ハイブリッドイヤホン イヤモニ型 金属CNCアルミニウム合金キャビティ 高純度銅ケーブル付き【正規流通品】 (ブラック)

技術の進歩はめざましく、ときに驚くべきものです。今回は1万円台で静電型ツイーターを搭載したというShuoer Tapeをレビューします。

ビルドクオリティ

Shuoer Electronicsは、中国広東に拠点を置く、2016年に設立された中国のオーディオメーカーです。

Shuoer TapeのシェルはCNCアルミニウムは作られています。ビルドクオリティは本当に良く、頑丈で、しかも小型のシェルは耳に良く収まります。製品名の「Tape」はこのシェルのデザインがカセットテープに似せられていることから来ています。

ノズル部分もも金属製で、イヤーピースを固定しやすい適切なとっかかりがあり、開口部は保護用の金属メッシュで塵や耳垢から守られています。ノズルの根元付近に小さなベント穴が1つあります。フェイスプレートにはベント穴はありません。

全体的によくできた製品で、高級感があります。

仕様など

◎スペック
モデル名:SHUOER 6508 TAPE コンデンサー(静電)型ドライバー ハイブリッドイヤホン
インピーダンス:18Ω
出力音圧レベル:104db± 2% db
再生周波数帯域:20Hz-30kHz
ケーブル:125cm 着脱式
マイク:無し
プラグ:Φ3.5mm ステレオミニプラグ
ケーブル:あり
プラグ :mmcx

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音質

Shuoer Tapeの最も優れている点の1つは、駆動力の少ないスマートフォンからも正常に駆動できることです。もちろん、より良いソースを使用すれば、低音がよりコントロールされます。

Tapeは、パワフルな低域、明瞭な中域、詳細でありながらのびやかな高域を備えた、生き生きとしたダイナミックなサウンドを持っています。楽器の分離は優れていますが、低域の強い楽曲では、ダイナミックドライバーがやや窮屈にパンチを詰め込む傾向があるため、ディテールが劣化するかもしれません。音場は広く、開放的で定位感と粒立ちは非常に細かいレベルまでディテールを把握することが可能です。

低域

Tapeの低音はニュートラルを上回っており、音楽全体の中で支配的になりやすい傾向にあります。10mmのダイナミックドライバーは、明確なアタックと自然な減衰により、Tapeのサウンドに重量感と暖かさを加えています。

ほとんどの場合、低域は本当によく音楽を楽しませてくれます。コントロールが効いており、質感もかなり良いです。ただし、一部の低域が強い曲では、少し熱気を出し過ぎる感じがあります。一般にバランス感覚、ディテール、パンチに優れた低域で、ヒップホップなどで充分に筋肉質な音を聴かせてくれます。

中域

中域は少し凹んで聞こえやすいところがありますが、一般に、男性ボーカルはきれいに聞こえ、女性ボーカルも非常に鮮やかで、全体を通して見ると明瞭です。中高域に向かってピークを作る前傾したサウンドのために、打楽器の打ち込みはやや強く、女性ボーカルものびやかに前進するようになっています。中域は充分に味わえると思いますが、エッジは少し強いでしょう。

高域

Tapeの高域は中高域よりは後退していますが、高く伸びており、抜けは非常に良いです。それが音場全体に風通しの良い、爽やかな雰囲気をもたらしており、透明でありながら、粒立ちが微細な、静電型らしい音がします。聞き苦しい尖りはなく、疲労感は全くありませんが、浮揚感があり、エネルギーを充分に空へと逃がして上昇気流を作っています。

音場

音場は上に開放的で、幅は少し広く、奥行きも悪くありません。少し広めに音楽を定位良く楽しめます。

コストパフォーマンス

静電型ツイーターの音がこの価格で楽しめるというだけで、基本的にはコスパが良いと思えます。その音も静電型らしい雰囲気を良く再現しており、高域の高いところで繊細さが感じられて風通しが良く、爽やかです。ただ静電型ツイーターの質感がかなりきれいに出るうえに後退的なため、ダイナミック型ドライバーの音とのつながりに一貫性が足りないと思う人はいるかも知れません。しかし基本的にはこの価格帯で屈指の出来映えを感じる音作りで、これまでこの価格帯で高い高域のディテールに不満を感じていた人に歓迎されるでしょう。ピエゾのような硬い感じがなく、よりナチュラルです。

より詳しい情報

より詳しい情報については以下のレビューを参考にして下さい。

Shuoer TAPE

8.9

装着感

8.5/10

高音

9.0/10

中音

8.5/10

低音

8.5/10

コスパ

9.5/10

お気に入り度

9.5/10

Pros

  • ビルドクオリティが高い
  • 独特のデザイン
  • 装着感が良好
  • 繊細な高域
  • 解放感のある音楽

Cons

  • 低域が少し聞き苦しい
  • 中域に豊かさがない