【レビュー】おすすめの中華イヤホン:NICEHCK DT300 PRO
NICEHCKにしては妙に洗練されたデザインです。この機種はSHURE SE535に外観も音質も似せられていることで、一部で非常に有名になっています。NICEHCKはSHUREやWestoneの技術者を引き抜いているので、その設計思想を色濃く反映しているのでしょう。明らかにコピーする意図が感じられる点は、中華製品では珍しいことではないとはいえ、個人的には不快です。
ビルドクオリティはややチープ
装着感はSHUREやWestoneのイヤホンが好きな人なら、同じようなフィットが得られます。ケーブルのクオリティは低いですが、全体的な雰囲気はよく似せています。外箱、付属品はやや粗雑な印象を受け、価格相応くらいの印象です。
音質
音質は劣化SE535というのが適当でしょう。演出の少ない感じはよく似せられていて、とくに高域が目立ちますが、全体的に音質は派手さが抜けてより地味になっています。リスニング目的では面白味のない音に感じるでしょう。
低域は退屈で平凡な音です。量感に乏しく、パンチもぼんやりしていてインパクトがありません。中域は無難な印象ですが、高域の発色がよくないせいか、やや暗く感じられます。それでも曇りはないので価格を考えるとそれなりの聴き応えはあるかもしれませんが、全体的に元気がありません。高域は本家のSE535が持っている清涼感を全く失っており、精彩に欠けます。シンバルだけが妙に刺激的で、ハイハットが尖ってくるのを不快に感じる人は多いでしょう。音味は全体的にウォームです。
音は素直なインイヤーモニターであるSE535の悪いところだけを受け継いだ感じがあり、全体的に退屈になってしまっています。
コストパフォーマンス
本家SE535に似せたパチモノ感の強い製品で、ビルドクオリティは低く、Aliexpressを見る限り、不良品率が少し高いようです。音質は暗く、SE535並の解像度を味わうのは難しいでしょう。1万円台に限るにしても他に選ぶべき製品があるように思われます。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません