【レビュー】おすすめの中華イヤホン:Kinera Idun
Kineraは高コスパのイヤホンで知られるメーカーですが、そのKineraのハイブリッドモデルがIdunです。
ビルドクオリティ
Kineraの「見栄え」については肯定的評価が多いです。少なくともフェイスプレートのデザインはオシャレで、透明なシェルを通して見える内部構造もきれいです。1万円台の機種にしては高いビルドクオリティを感じることが出来ます。
仕様など
■ スペック
https://www.e-earphone.jp/shopdetail/000000248363/
ドライバー 2BA+1DD(7mm)
周波数帯域 20Hz-20000Hz
インピーダンス 32 Ohm
感度 112db @ ±2db
ケーブル 4CORE Silver Plated /3.5mm Jack/MMCX
音質
Kinera Odinでこの新興メーカーが比較的オーソドックスな音質調整を丁寧にしていることをすでに確認しました。そして私たちは、Idunでも同じようなバランス感覚を見いだすことが出来ます。
低域はよく深みを意識させますが、量感は抑えられており、ブーミーさがありません。中音域の解像度を維持するためによく調整されたバランスの良さのある音です。多くのレビュアーがこの低域の調整を好意的に評価しており、ボリューム感を適度に抑えているにも関わらず、低音の存在感がよく、見通し感も良いことを指摘しています。この多数派の意見に賛同することをここで表明します。
中域はクリーンに保たれています。低域の影響はほとんどなく、透明度の高い見通しの良い空間が広がっています。音楽的な脚色はそれほどなく、中低域に厚みがあまりないので充実感や温度感も抑えられています。中庸で保守的なモニターライクな音です。その質感はやや無愛想、あるいはコンピュータ的で、音のリアリズムには欠けるように感じるかもしれません。しかし解像度重視の人には好ましく見えるでしょう。
高域は明るめで中域とは異なって音楽的です。シンバルの詳細な美しさに注目して下さい。弦楽にも華やかさがあり、輝きに満ちた音を奏でてくれます。高域の拡張性は必ずしも高くなく、華やかなディテールを強調した後は、空気感の広がりは抑えられているようですが、それでも目を奪われる美しさがあります。女性ボーカルはこの高域の輝きを受けて、明るく発色して浮き上がるように伸びるでしょう。
コストパフォーマンス
低域の深さと高域の明るさのあるサウンドを両立させています。基本的にはブライトネスのある音楽で明るいサウンドキャラクターで、EDMやデジタル音を多用する現代的な音楽と相性が良いでしょう。全体的なバランスを考慮した音響設計は奇を衒うところがなく、相変わらず正統派です。コスパ的には音質もさることながら、外観のデザインの良さが光る機種です。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません