【レビュー】おすすめのイヤホン:JVC HA-FW01
JVCの大人気シリーズWOODのハイエンドモデルがHA-FW01です。木製振動板独特の情報量の多い豊穣な音色が魅力です。
木製振動板の魅力
WOODシリーズ独特の木製振動板にはオーディオに最適な特性があります。
北岩:まずは最大の特徴でもある木製振動板からお話ししたいと思います。木とは皆さんが考えられているよりも伝播速度が早い素材です。特に繊維の方向に沿って伝わる速度が早く、沿わない方向は早くない。この特性を使いこなすと定在波が発生しにくい振動板を作ることができるのです。
https://www.phileweb.com/interview/article/201612/13/418.html
ビルドクオリティ
高級感のある木製ハウジングは手で触れば独特の温もりがあります。少し出っ張りますが、耳への収まりも悪くありません。ただし重心が外側にあり、人間工学的なデザインのIEMに比べると少し外れやすいかも知れません。
仕様など
愛称 WOOD 01 inner
https://www3.jvckenwood.com/accessory/headphone/inner/ha-fw01/
型名 HA-FW01
型式 ダイナミック型
ドライバーユニット 口径11mm
ウッドドームユニット
出力音圧レベル 104dB / 1mW
再生周波数帯域 6Hz ~ 50,000Hz
インピーダンス 16Ω
最大許容入力 200mW (IEC*)
制振構造 クアッドメタルハーモナイザー
ケーブル MMCX端子型着脱式1.2m(Y型)OFC線
布巻きケーブル
入力プラグ φ3.5mm24金メッキ
ステレオミニプラグ(ストレート)
質量 (ケーブル含まず) 約14.0g
付属品 スパイラルドットイヤーピース(S、MS、M、ML、L各2個)、
低反発イヤーピース(S、M各2個)、ケーブルキーパー、
クリップ、キャリングケース
音質
WOODシリーズの一番の魅力は風味のある独特の濃密な低域と中域です。
低音は重く、深掘りされますが、独特の柔らかみのあるまろやかな音でブーミーです。しかしブーミーという言葉が連想させる輪郭のボケはありません。豊かに空間に膨らむ独特の味わいがあり、飽きさせません。
中域はかなり前に出てきて、自然でまろやかな音を存分に聴かせてくれます。ドラムやボーカル、ギターに驚くほどの情報量が感じられます。女性のボーカルはとくにつややかで甘味もあります。そして何より弦楽器に豊かな風味が感じられます。弦の音が優美で目立つだけでなく、空間にまろやかに広がる風味に満ちています。
高域はクリスプな輝きを持ちつつ、明るさも充分に維持しています。それでいて太く濃く空間に溶け込んでいく響きにリアルな空間が感じられます。
あらゆる音が太く濃厚で充実感と密度があるにも関わらず、モニターイヤホンに勝るほどの情報量があります。その鳴らし方は決して分析的ではなく、情緒的ですが、だからといって詳細なディテールを失っているわけではなく、事実としては逆に豊穣な圧倒的情報量を持っています。音そのものが空間に広がる豊かな音場がそこに広がっています。
コストパフォーマンス
独特の風味がある音はWOODシリーズでしか味わえません。分析的な音楽を好む人には向きませんが、ホールでクラシック音楽を楽しむかのような情報量の多いイヤホンに魅力を感じるならば、この値段は安いと思えるかも知れません。
より詳しい情報
より詳しい情報については以下のレビューを参考にして下さい。
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