【レビュー】おすすめのイヤホン:final E3000

2019年7月7日

final-E3000
final-E3000
final E3000 カナル型イヤホン FI-E3DSS

final Audio Designは質の高いイヤホンを多数リリースしていますが、そんなfinalのイヤホンの中でもエントリークラスに近く、お求めやすい値段設定になっているのがE3000です。

ビルドクオリティ

finalのデザインに派手さはありませんが、洗練されたビルドクオリティが感じられます。軽量で小型なイヤホンは耳に負担感を与えることがなく、装着感は良好です。

仕様など

型番FI-E3DSS
筐体ステンレス 鏡面仕上
ドライバー6.4mmΦダイナミック型
ケーブルOFCケーブル
感度100 dB/mW
インピーダンス16Ω
質量14g
コード長1.2m

https://snext-final.com/products/detail/E3000.html

音質

finalのEシリーズはスムーズで暖かな味付けの音質がされていますが、このE3000も例外ではありません。

下位機種のE3000はタイトで豊かな表情の低域を提供します。重低感はそれなりにあり、中低域はそれより少し前面に出ますが、ボコボコした感じはありません。深掘り感は自然であまり特筆するところはありませんが、よく調整されています。

低域の自然な感じを引き継いでなめらかにつながっています。かなり耳当たりの優しいです。男性ボーカルのボディは太く、深みのある声色で濃厚に聞こえます。女性ボーカルは少しおとなしい印象です。楽器音は基本的に自然で有機的な音を持っており、派手さのない原音忠実を意識した音に聞こえます。

高域はまろやかに抜けます。この価格のイヤホン帯では音響構造の成熟不足から来る音の発色の悪さをごまかすために、高域にピークを設けて音色の印象をよくし、解像度を高く見せようとするものが多いことに留意してください。それらのイヤホンに比べて、E3000は適切な音色を保ち、自然な空間表現を持っています。同じ価格帯のイヤホンを聞き比べていると、このイヤホンに高域に不足を感じることがあるかも知れませんが、他の機種のような過剰な演出感のない音は焦点を中域からずらさず、濃厚感をかき乱しません。高域の主張を一定程度抑制することが、むしろ最大限のプレゼンテーションをもたらす可能性があるのです。

コストパフォーマンス

中域の充実した音を味わいたいならE3000は有力候補です。とくに男性ボーカルの深みのある味わいは濃厚で、とても満足できるでしょう。

final E3000

8.3

装着感

8.5/10

高音

7.5/10

中音

8.5/10

低音

8.0/10

コスパ

9.0/10

Pros

  • ビルドクオリティが高い
  • 濃厚な中低域
  • 良好な装着感

Cons

  • 高域がおとなしい