【レビュー】おすすめのイヤホン:IKKO OH1
IkkoAudio(有名なオネエ芸能人とは異なって「アイコー」と読みます)から国内初展開となるイヤホンがこのOH1です。航空機などで使われる軽量アルミニウムを使用したスマートなデザインは高級感があります。
1万円台としては高いビルドクオリティ
緩やかにカッティングされたアルミのハウジングは、多面体構造をしており、光を受けて鮮やかに輝きます。ビルドクオリティも全体的に非常に高く、2pinリケーブルプラグを差す部分は樹脂で丁寧にコーティングされて雑音を防ぐ仕組みになっています。
仕様など
OH1 Meteor
http://ic-connect.net/%e8%a3%bd%e5%93%81%e7%b4%b9%e4%bb%8b/ikko-audio/oh1/
ドライバー Knowles 33518バランスド・アーマチュア+10mmダイナミック(チタンダイヤフラム)
感度 106db
インピーダンス 18Ω
再生周波数帯域 20 - 40,000Hz
プラグ L型ステレオミニプラグ(Ф3.5mm)
ケーブル 2PIN着脱式コネクター 高純度銀メッキOFC銅線(1.2m)
音質
音響部分はダイナミックドライバー1基+バランスドアーマチュアドライバー1基のシンプルなハイブリッド構造です。この機種は特に低域の量感と重低感に優れており、ダイナミックドライバーの味を存分に生かしたダイナミックなスピード感のある低音に、すっきりと抜けの良い中高域を共存させています。全体としては解像度の高さよりはリスニングの印象を重視させている味付けと言えるでしょう。
低域は深掘りも充分で、広く底に広がる鳴動を持ち、タイトな中低域ではスピード感が存分に載ります。ブーミーな感じではないのでボリューム感にはやや劣るかも知れませんが、清潔で音像は綺麗に出るため、質の良い低域を味わうことができます。アタックとディケイはどちらも優秀でメリハリ感のある音を楽しめます。
低域から中域への移行はスムーズです。ダイナミックドライバーからバランスドアーマチュアへと主役が替わっているはずですが、途切れを感じさせません。中域は低域に比べて少し奥まる感じになりますが、細部は丁寧でボーカルは男性女性問わず比較的明瞭です。尖りは少なく、ややウォームな印象を受けます。ギターは前面に出てきて、精彩の良い音を聴かせてくれます。
高域は尖りがなく、すっきりと抜けます。分離感はいささか足りないようで、高域で緻密な感じはあまり出ませんが、聞き疲れしにくい音です。高域の解像度は控えめで上品であり、おそらく中低域の味わいに自然と惹きつけられます。明るさは強くありませんが、充分なレベルです。
躍動的な低域と、精彩の強い弦楽やギター、ボーカルに優れた中域が主役になります。サウンドステージはやや幅のある音響になります。全体としてはマイルドな音質でリラックスして聴く傾向の音になります。モニター用としては不向きで、完全にリスニング向けの仕上がりでしょう。
コストパフォーマンス
鮮烈さには欠け、インパクトはそれほどない音ですが、マイルドで聴き心地はかなりよいです。1万円台のハイブリッド機として、中低域が丁寧に音作りされており、満足感は高いでしょう。高域に派手さはありませんが、長時間穏やかに音楽に浸りたい人には、素直におすすめできます。
ライバルは価格の近いOriolus Finschiです。より低域はソフトになりますが、マイルドな聴き心地と透明感のある音は似ており、解像度と聴き心地の良さを両立させている音を求めるリスナーにとって競合になりやすいでしょう。
より詳しい情報
より詳しい情報については以下のレビューを参考にしてください。
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