【レビュー】おすすめのイヤホン:DITA DREAM XLS

2020年1月28日

DITA DREAM XLS
DITA DREAM XLS
DITA Dream XLS ダイナミックドライバー&チタン製筐体イヤホン

シンガポールに拠点を置くDITAのフラッグシップIEMが「DITA DREAM XLS」です。

ビルドクオリティ

DITA DREAM XLSはチタン製の頑強なハウジングを持ち、サファイアガラスの美しいフェイスプレートがはめ込まれています。その見た目は優美で、シックかつゴージャスであり、所有欲を十分に満たしてくれます。

標準で付属するOSLOケーブルは柔軟で工作精度も高く、先端部は交換可能なプラグ変換アダプタが付属しているので、どんなデジタルオーディオプレーヤーとも簡単に合わせられます。タッチノイズだけわずかに目立つ以外、このケーブルに欠点はありません。

仕様など

■製品名: Dream XLS
■筐体: チタン
■ドライバー: Ultra-linear 10mm Dynamic Driver Gen.XLS(ダイナミック型)
■周波数特性:10-25,000Hz
■インピーダンス: 22 Ω
■感度: 104 dB/mW
■ケーブル: OSLOケーブル1.2m / Awesomeプラグ(3.5mm/3極)

https://www.ditaaudio-japan.com/dream-xls

音質

DITA DREAM XLSの音を聞いた人が誰もが感じるのは、その音像の明瞭性に対するこだわりです。音が透明に光沢をきれいに伴って、輪郭もはっきりと浮かび上がってくる感覚をDREAM XLSはもたらしてくれるでしょう。

低域

DREAM XLSの低域はダイナミック型には珍しく、明確な強調がされていない、滑らかな音に聞こえます。力強い感じは少し足りないかもしれません。温かみもあまり感じられません。どちらかと言えば透明で見通しの良い音ですが、ハイエンドのダイナミックドライバーイヤホンとしてはパワフルさに欠けるのは事実です。これはDREAM XLSが透明感を大事にしているためと思われますが、いささかクリアすぎる気がします。

中域

すでに述べたように低域のマスキングはまったくないので、中域は十分にクリアです。この中域でDREAM XLSは最も鮮やかで輝きます。高域に向かって少し明るく伸びていく感じがありますが、基本的には艶やかで透明感のある音を、中域で存分に聞かせてくれるのがこのイヤホンです。中域にはほどよいボディがあり、ボーカルは十分に生々しいです。楽器音は広くよく整理されているだけでなく、個々の音がくっきりと明瞭に聞こえる感覚があるでしょう。

高域

DREAM XLSは高域で刺さりを避けてマイルドに抜けるので、高さはそれほど強調されません。中高域から高域にかけてが強調されているうえに、抜けはほどほど抑えられているので、手応えの硬いカチッとした感触があるでしょう。

音場

音場はオープンで、広めに感じられるはずです。高さは適度に抑えられてはいますが、低域がクリアでやや床抜けした感じがあり、基本的に開放的な空間が広がっています。

コストパフォーマンス

DITA DREAM XLSはハイエンドであり、この価格帯では真の意味でコストパフォーマンスなどは存在していません。価格帯では優秀なクリア感を持った音ですが、ダイナミックドライバーらしい力強さには少し欠けるので、熟慮が必要かもしれません。価格帯ではFAudio Majorが同等クラスなので、聴き比べてみるとよいでしょう。

DITA DREAM XLS

8.2

装着感

8.5/10

高音

8.5/10

中音

9.5/10

低音

8.0/10

コスパ

6.5/10

Pros

  • 高級感がある
  • ビルドクオリティが高い
  • 明瞭でクリアな音質

Cons

  • 音が硬い
  • 低域が薄味