【レビュー】おすすめのイヤホン:final B3
finalの新しいラインナップ、Bシリーズが話題になっています。B3は同時に発表されたB1, B2のちょうど間の価格帯に位置する2BAモデルです。
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは高いです。ハウジングはMAKEシリーズと共通になっていて、上品な仕上がりになっています。装着感にもよく配慮されており、耳との接点は多く用意されており、安定度に貢献しています。
仕様など
型番FI-B3B2SSD
https://snext-final.com/products/detail/B3
筐体ステンレスブラスト仕上(フロストシルバー)
ドライバー2BA(ネットワークレス)
コネクターMMCX
ケーブルOFCシルバーコートケーブル
感度102dB
インピーダンス19Ω
質量36g
コード長1.2m
音質
音作りはfinalらしい充実感重視のデザインになっています。
低域はB1ほど太く情熱的ではありませんが、それでも十分に太く、エネルギッシュです。B1ほど温かみのある音ではありませんが、その代わりに適度な透明感を備えています。B1の壮大さを感じさせる低域表現に比べて抑制的ですが、タイトさでは勝っていると感じることができるでしょう。
中域はB1と同じような傾向を示しながらも、低域の影響が少ない分だけB3のほうがより正確で中立的な印象を与えます。女性ボーカルの味わいはB1に比べてよりはっきりとしていると感じられるでしょう。ギターサウンドやピアノについても同様で、暖かみを感じさせる傾向のあるB1に比べて、よりニュートラルに感じられるはずです。
高域ではB1の自然なマイルド感のある音よりは、B3はシャープネスを強調する傾向にあります。final自身が告白しているように、このB3の高域表現の尖りやすさはおそらく繊細さを表現するために調整されています。弦楽音は尖りを重視して聞こえるため、B1に比べて細密に感じる一方で、豊かな風味のいくらかを犠牲にしていると感じるかもしれません。final自身が言っているように、この高域は電子的な表現を多用する最近のアニソンやEDM向きの華やかさを重視している音です。
コストパフォーマンス
fnal B3の完成度は高いです。音質も興味深い解像度の高さを示しますが、まず第一に低域愛好者向きではありません。どちらといえばキャラクターの焦点は中高域に明確に向けられており、高域のディテールを愛する人向きです。シリーズ内では女性ボーカルパフォーマンスの高さはB1以上との評価がレビュアーの間でほぼ定着しており、明るいガールズサウンドを楽しむ場合はBシリーズ随一でしょう。ケーブル材質までこだわりを感じる出来映えで価格設定は決して不当ではありませんが、単純に音質だけを考えると、5万円近い価格設定はしかし、やや割高な印象を与えることも事実です。
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