【コラム】最新イヤホン・ヘッドホン搭載のセンサー特集「そのトレンドと今後」

 ノイズキャンセリング機能の搭載に代表されるように、近年のイヤホン・ヘッドホンの進化の背景には、新たなセンサーの開発と搭載が不可欠です。イヤホン・ヘッドホンの携帯性や装着感を損なわないようにするため、サイズや重量に制限がある中、いかにセンサーを小型化し、搭載できるかが焦点となっています。そんな中、様々なセンサーがイヤホン・ヘッドホンに新しい機能の追加を可能としています。すでに業界全体の標準的な機能として定着した機能もあれば、今後の開発可能性を秘めた新たなセンサー・機能のアイディアも見受けられます。

 この記事では、イヤホン・ヘッドホン搭載のセンサー類についてご紹介すると共に、これからの開発の方向性についてもご紹介していきます。

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近接センサー

 2019年11月発売のSONY「WF-1000XM3」は、近接センサーを搭載することで、装着検出機能が加わりました。

【主な機能】

  • 音楽再生時に片側を外すと音楽が一時停止され、逆にイヤホンを戻すと音楽再生が再開する
  • 耳から外して、放置状態となると、電源が自動的に切れる
  • 耳への脱着の際はタッチセンサーが誤って反応しないようにする

 また、2020年発売の最新イヤホンには近接センサーが搭載されたモデルが多数みられており、標準的に搭載されるようになってきました。
※近接センサーについては、こちらのサイトが参考になります:RSコンポーネンツ

デュアルマイク

 ノイズキャンセリング機能は各社が工夫を凝らしており、その方式は様々ですが、1つのイヤホンに、超小型のマイクを2つも搭載した商品が複数登場しています。

 前述のSONY「WF-1000XM3」の場合、フィードフォワードマイクとフィードバックマイクが搭載されています。フィードバックマイクで外側のノイズを広い、さらに音導管部に設置されたフィードバックマイクが詳細なノイズを感知することで、ノイズキャンセリングを可能としています。

 このようにマイクを2つ搭載した商品例として、他には「AirPods Max」があります。外部の環境音を集音するマイクがあることにより、「ヒアスルー」や「トランスペアレンシー」とも呼ばれる、状況に応じて外部の音を聞くことができる機能が搭載されています。

感圧センサー

 操作性を向上させる目的でAirPods Proに搭載されているのが、感圧センサーです。軸部分をつまんで押すことで操作ができるようになっています。

脳波センサー

 開発中の脳波センサー搭載イヤホン「Vie Zone」は、イヤホンで脳波を検知し、AIを搭載した専用appを使うことにより、集中力を高めたり、脳を鍛えたりすることを可能としています。さらに最新のAR技術を用いたライブイベントの開催にあたっては、イヤホンから得られた脳波をエンターテイメントにおいて活用する試みも行われています。

マイク&生体認証&9軸センサー

NECがクラウドファンディング形式で販売を行った、自分しか開けない音声メモの録音が可能なイヤホン(ヒアラブルデバイス)では、最新の生体認証技術を活用しています。マイクで耳の中の音響を感知し、耳音響認証(特許出願中)技術で、個人を特定するという生体認証技術を用いています。さらに今後の開発のために9軸センサも搭載しており、使用者の状態が判別できるとのことです。

光センサー

Apple Watch6には健康管理のための機能が数多く搭載されており、心拍数や睡眠時、ワークアウトのデータなどに加え、血中酸素濃度も測れるようになりました。

ウェアラブル端末で健康管理をする流れはイヤホン・ヘッドホンにも来ると言われており、新型のAirPodsでも、光センサーを用いて、血中酸素濃度が測れるようになるのではないかと噂されています

まとめと展望

 ここまで、昨今のイヤホン・ヘッドホンに関する各種センサーと新しく搭載された機能を振り返ってきました。これからどのようなセンサーや機能が標準化していくのか、期待が高まります。こうしたセンサー技術の発展によって、今後もイヤホンやヘッドホンはガジェットとしての魅力を高め、ますます多様な音楽体験を提供してくれるでしょう。我々には音楽の新しい世界が開かれています。